[感想] 「片思い」 東野圭吾著 - 読書の花道。

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これ。
片想い (文春文庫)片想い (文春文庫)
(2004/08/04)
東野 圭吾

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むぅ。
これはなかなか面白い。
最終的に自分も「QB」と呼ばれたくなった。
すばらしい。


最後の着地地点も満場一致ですばらしい。

何が素晴らしいって、続きを読みたくさせるその技術がすばらしい。

前回のブログで「火車」を読むの疲れたー、と書いたよね。
本作も「火車」と同じくらいのページ数があって二段小説となっている。

図書館で借りた本なのであと数日で返さないといけない。
だいたい「火車」は読了するのに一週間ほど必要だったからとても間に合いそうも無い。

まぁいいや、数ページ読んで見て疲れそうだったらまた今度借りよう。
どうせ大した事無いでしょうに。

と、2~3ページ読むつもりで開いたらいつの間にか100ページ突破。

あれ?
この本、激面白作品じゃない?

そこからは、トイレ行くにも友人と遊ぶにも必ず本を持参して、空いた時間に読んでいた。

とまぁ、これほど面白かったと言う事になるのです。

それから、この作品では中盤あたりで戸籍の話が出てくる。

「火車」を読んだ後としてはもう戸籍はこりごりなりー、とげんなりしそうだったけど、この作品ではそこまで難しく考えさせるような事をしないので、問題なかったぞいや。
さすが、東野大先生。
内容はこんな感じ(ネタばれ注意!!)
てか、本作読んでいない人は、すぐに本屋か図書館へGoGo!!

主人公の哲郎は元アメフト部のQB(クオーターバック。司令塔。)。
嫁はアメフト部のマネージャで、倉本(旧性)何とか。

そんな哲郎はアメフト部の同窓会の帰り、同窓会に参加しなかった女性とばったり会う。

アメフト部のもう一人のマネージャである。
日浦美月だ。
  ↑この名前が良い!良すぎス!

しかし様子がおかしい。

聞くと、男性になったそうな。
男性意識は小学生頃だったかな、からあったそうだ。

つまり、アメフト部の時には既に男性視点だった事になる。

しかしながら当時中尾という男性と付き合っていたと思うのだけど、どうなのだろう。

さらに美月は畳み込む。

美月:オレ、人殺したねん。
一同:えぇ~~~!!
美月:だから自首しようと思うねん。
一同:そうですね。

聞くところによると、美月は今ホステスのバーテンダーみたいなのをしているそうだ。

その勤め先のホステスがストーカーに付きまとわれて困っているらしく、そのいざこざが発展して最終的にストーカーが死んじゃった、とさ。

自首する方向に流れる雰囲気を、一人で変えたのは妻である倉本だった。

倉本:自首はだめ!
美月:じゃぁどうする?
倉本:逃げ切る。
美月:無理だ。
倉本:無理じゃない。美月は神崎何とかっていう名前で男性の姿でバーテンダーしていたなら、女性の姿は誰も知らないはず。だったら女性として生きればばれる事は無い。
美月:女装はイヤだ。
倉本:やれ!!
美月:ひ、ひぃ~~!!

というような流れで、美月の逃亡生活が始まる。

しかし、数日して美月の姿が消える。

どこへ行ったのか。

哲郎は色々探し回る中、色んな事実に出会う。

性同一性障害を持った人たちの集まりがある事。

その中には美月が守ろうとしたホステスもいた事。

そのホステスは元々男性だったという事。

そして、そのホステスの戸籍は、別の人のものであった事。

別の人は元々女性で男性になろうとしていた事。

つまり戸籍交換をする組織があるということだ。

美月もその組織に属しており、いつか男性の戸籍を貰う予定だったらしい。

そんな時、ようやく美月を見つけた哲郎。

そこで驚愕の事実が判明する。

ストーカーを殺したのは美月では無く、美月の元恋人の中尾だったのだ。

なお、中尾は哲郎と同じくアメフト部に属していた。

真相はこうだ。

美月がホステスのボディーガードをしていた事を快く思わないストーカーは、美月につていても調べる。

すると美月が実は女性であった事を知る。

そして美月への最大の復讐として美月を襲う計画を考える。

事件当日、ストーカーは美月を拉致した。
美月にとって最大の屈辱であるレイプするために。

だが、当日美月は中尾と合う約束をしており、気になった中尾が近くを通ったところ、襲われている美月を発見した。

中尾はすかさず車を衝突させ、中からストーカーを引きずりおろす。
そして、ありったけの力をこめて、ストーカーの首を締め上げたのだった。

美月いわく、あんなに鬼の形相をした中尾を見るのは初めてだったと。

そしてストーカーは死亡。

ここで、中尾が自首すれば簡単に事件は解決していたのだが、そうはいかない理由があった。

中尾は、戸籍交換組織に加担していたのだ。

中尾が自首すると動機を話す必要が出てくる。
そうすると、ホステスが実は男性で戸籍交換していた事や、戸籍交換組織にも捜査の手が伸びるのではないか、だから今自首するわけには行かない、という事だった。

そして中尾が出した答えは...。

真犯人を身元不明の遺体とする事。
それはつまり、中尾自身死ぬ事を意味する。

元々、中尾は末期の癌に侵されていた。
余命も残り少ない。
そのため、死ぬ事に迷いは無かった。

だが、その決意を知った美月は、自分が犯人と名乗り上げようとする。
そして冒頭の同窓会で哲郎と出会い、殺人をした事を告白したのだった。


今、中尾の居場所は美月にも分からない。

何としてでも中尾の自殺は食い止めないと行けない。

そしてまたもや美月が消える。

まぁ美月は無視して中尾を探すことにする。

中尾は玉の輿に乗って、ある会社社長令嬢と結婚した。
その別荘にいるのではないか、という話になった。

哲郎、倉本の三人で。
#倉本はいつの間にか参加。

その別荘へ行ったがいない、何となく海にいそうだったので海へGo!

すると、ストーカーが犯行に使ったバンが見つかったと友人の早田から電話があった。

早田とは、元アメフト部で新聞屋である。

この早田、独特の嗅覚で哲郎が美月をかくまっている事や、事件になんらかの関係がある事を知っていた。

また、新聞屋に妥協無し、例え何を失うことになろうとも。
という信念を元に、旧友の美月を追う。そして中尾にも辿りつく。

その早田から意外な合いの手を入れられ、訝しげな哲郎であったが素直にその情報を信じる。

そのバンの元へ向かうと、本当にバンがあった。

バンへ近づくと電話が鳴る。

電話の相手は中尾だ。

中尾から、談笑したそぶりを見せながら、バンを通り過ぎろ。
バンの周りにたくさんの警察官が監視しているんだ。
そしてまっすぐここに来い。

中尾の声を信じ向かった先には中尾と美月が居た。
美月はどうやら寝ているようだ。

中尾はもはや末期である事を見ただけでも分かるような容姿をしている。

中尾と会話する哲郎。

哲郎:自殺なんて止めて自首するんだ。
中尾:イヤだ。死ぬ事に意味がある。
哲郎:ダメだ。死んだらおしまいだ。それに自首してもきっとばれない。
中尾:そうだなー、じゃぁ自首しようっかな。

という事(確か)で自首する方向になる。

中尾:分かった、じゃぁここからバンに向かって自首します。美月を宜しくな!そうだ、美月に何か渡しておこう。う~ん何も無い。しょうがないからこのコートを渡しておく。

と言って美月にコートを被せる中尾。

哲郎:分かった、美月の事は任せておけ。

中尾:ただし、お前らもこのままここに居ても危険だ。恐らく半径500m以内にたくさんの警官が見張っているはずだ。オレが囮になる。オレがバンへ向かい、警官を気を引くからその間に逃げるんだ。いいな!
哲郎:分かった。

中尾がバンへ向かって歩く。
だが、数分後思はぬ爆発音が聞こえる。

くそ!!

と嘆く哲郎。

車を出て爆発音の先を見ると、バンが崖から転落していた。
その先でバンが爆発炎上しているのだった。

警官の声が聞こえる。

警官:何と言う失態だ!くそ!!まさか、灯油をかぶり焼身自殺を図るとは!しかもそのまま崖にダイブだと!これでは、犯人の身元が分からないでは無いか・・・。


嘆く哲郎。
車に戻ると倉本も泣いている。

しかし泣いている暇などない。
このまま脱出するぞ!

だが、その先に待ち受けるは検問だった。

運の悪い事に哲郎の車を見ていた警官が居た。

警官は言う。

警官:ちょっとすみませーん。今からどこかに向かう所かな?
哲郎:いや、まぁ、そのー、旅行っす。旅行。
警官:でもさっきからあそこに停まっていたよね。何していたの?気になるんだよね。何?何?
哲郎:え、いや、まぁ、そのー、休憩っす。休憩。
警官:本当にー?後ろの人は何?何していたのかな?
美月:・・・・。
警官:怪しいねー。免許証とか身分を証明するもの見せてくれるかな。
哲郎:(ヤバス!!オレ、倉本はOKだけど、美月は男装してまっせー!)
??:おーい、こんな所にいたのかー。こっちだよ、こっちー。
警官:うん?何だあんたの知り合いか。てことは取材かなんかだよね。困るよ、取材規制中に。調査に影響しないようにと言ったよね。早田さん。
早田:すんません、こいつら道に疎くて途中ではぐれてしまったんすよー。あぁ、紹介しますよ。写真家とスポーツジャーナリストです。おい、名刺を差し上げろ。
哲郎:こういうものです。(本物名刺)
倉本:宜しく。(本物名刺)
美月:・・・・。
警官:うん?君の名刺は?
早田:おい、「中尾」。何寝ぼけてんだ。コートの中に入っている名刺を渡せよ。
美月:(がさごそ)。どうぞ。(中尾名刺)
警官:捜査の邪魔しないでね、ったく。(てくてく、遠くへ歩いていく足音。)
哲郎:すまない、早田。恩に着る。
早田:早く行け。これ以上オレの信念を曲げさせるな。
倉本:ありがとう。早田君。


事件は中尾の死と共に幕を閉じた。
その後の調査でも中尾(神崎ミツルという名前で死んだはず。)の身元を特定する事は出来なかった。
見事な死にぶりである。

そして、次の年のアメフト同窓会において。

男A :いやっほー。一揆一揆。
男B :うひょひょー。

いつもの調子で同窓会が行われる。

男C :それにしても中尾ももったいない事したよなー。せっかく社長令嬢と結婚したのに、それをフイにして海外に旅に出るなんて。

哲郎:そういえば、中尾から手紙が届いているぜ。どれどれ。頑張っています。中尾。

男D :あいつ、こんなに字がキレイだっけ?社長令嬢と結婚すると字もキレイになるのかねー。

哲郎:バカ、日浦(美月)の字だろ。

男E :そっか、日浦(美月の事ね)も一緒にいってるもんなー。あいつら、大学出てもまだ続いていたのね。お互い、離婚してやっぱり元のサヤに収まって。本当にお似合いだよ、お二人さん。ひゅーひゅー。

哲郎:そうそう、もう一人からも手紙が届いているよ。元気か。こっちはばっちりだ。また合おう、QB。



おしまい
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2010-04-22 02:13 │ from 藍色URL

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