[感想]「知らないと恥をかく世界の大問題」その3 池上彰著 - 読書の花道。

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[感想]「知らないと恥をかく世界の大問題」その3 池上彰著 はてなブックマークに追加

うーむ。

最近、本を読む時間が取れません。

先週の土曜日にようやく1Q84が図書館から借りれたと言うのに。

まだ30ページしか読んでいないでござる。

原因は簡単。

結婚式の準備と仕事の穴埋めす。

先月の残業時間が100時間を越えました。

9月はもっと大変そう。

めげずに頑張りたいと思います。

それでは、今日も池上さんの本をご紹介します。

知らないと恥をかく世界の大問題 (角川SSC新書)知らないと恥をかく世界の大問題 (角川SSC新書)
(2009/11)
池上 彰

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池上彰先生の世界の問題シリーズ第3弾。

その1とその2はこちら。

「知らないと恥をかく世界の大問題」その1

「知らないと恥をかく世界の大問題」その2

今回は、日本の問題についてご紹介します。

かなりボリュームたっぷりな内容になっていますので、最後まで読んでくれたらうれしいなー。

第6章:政権交代で解決できるか?ーー日本の抱える問題点ーー
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今回、この章が一番勉強になりました。

あらためで、池上さんて自民、民主ひいきすることなく、客観的に物事を判断できる人だと考えさせられました。

逆に、官僚主導の政治についてはかなりご立腹のご様子でした。

池上さんを怒らせるなんて、けしからんです!

その矛先は天下り。

目に見えるバラマキは批判するのに天下りによるバラマキについては誰も批判しないのは変だよね、ってことらしいです。

では、池上さんが考える日本の大問題について解説していきましょう。

テーマは以下のとおりです。

どれも目を覆いたくなるような問題ばかりです。

・年金制度の限界
・介護現場の危機
・学力低下の危機
・郵政民営化のSTOP
・地方分権のススメ
・食料自給率を上げる
・これで良いのか納税システム



ではひとつずつご紹介。

<年金制度の限界>
池上さん個人的には、今の年金制度は限界に来ているとありました。

年金についておさらい。

まずその昔、年金は積立貯金方式てでした。

収めた年金を老後に少しずつ切り崩して使おうという。

しかし、田中角栄首相の時にこの制度をやめて「賦課方式」にしました。

これは、若い世代が払う年金を受給者に支払うという。

これは、積立て貯金だけじゃ年金のお金が少ないので、若い世代が支払うお金を上乗せすることで、年金受給額を増やしましょう、とうい考えらしいです。

当時はまだ高齢社会じゃなかったので、きっとこれで良かったのでしょう。

しかし、今は少子高齢化社会です。

1995年ごろでは、6人の労働者の年金で高齢者を一人支えていたのが、今は3人で支えている。

将来は2人で支える事になるそうです。

その結果、2030年には積立金が枯渇してこの制度が破綻するそうです。
(と厚生労働相がまとめました。)

そもそも、この問題がなぜここまで先延ばしにされたのか。

それは以下の考え。
「我が亡き後に 洪水よ来れ」

年金制度は設計した時と後できちんと機能しているのかどうかを定期的にチェックしないといけません。

しかし、年金制度を考えた人はもう、現場にはいない。

その結果、とりあえず自分がいる間だけ機能すれば良いや、というその場しのぎの対策になるのですって。

さらに許せないのは、年金資金が年金以外でも使われているとういことです。
例→「グリーンピア問題
その額は5.6兆円にものぼるそうです。

平成19年度の年金総受給額は約17兆円らしいので、その3分の1が他に転用されている事になります。

その5.6兆円はもちろん天下り先に行くらしいのですが、その責任は誰もとりません。

しかも使ったのは厚生年金です。(サラリーマンが支払っている年金!おい!)。

共済年金(公務員が支払っている年金。コラ!)には一切手を出さなかったそうです。

この流れを作ったのは、官僚ですがそれを放置した自民党にも責任があると思います。

うーん、なんだか自民党嫌いになってきました。

その結果が政権交代ですね。

自民党にNo!!を突きつけたのにはこういう理由があったのですね。

ちなみに、民主党はこの年金を一元化すると言ってます。

国民年金(自営業)、厚生年金(サラリーマン)、共済年金(公務員)を一本化して、最低7万円は保証します、と言ってます。

で、多く払った人にはたくさん支払います、と言ってます。

ただ切り替えるタイミングも大変だそうで、正式なシステムが機能するには10数年かかるとありました。

池上さんも年金については、長妻昭厚生労働大臣に期待しているそうです。

ちなみにこの、長妻昭というひとは「ミスター年金」と言われているほど年金に精通しているそうです。

ということで、期待大ですね。



<介護現場の危機>
介護の現場が大変だそうです。

高齢化社会により利用者激増。

でも、低賃金や労働条件の劣悪による雇用不足。

さぁどうしましょう、と。

そこで、今海外から介護士を受け入れようという動きがあるそうです。

フィリピンとかインドネシア。

ただ、条件が高くて、日本語が話せて日本の資格に合格しないといけません。

これに対し池上伯爵は、海外での資格を日本でも使えるようにするとか、研修システムを充実させて高い技術を持っている人をそのまま受け入れるとか、ということを提案していました。

また、医者や介護士としてやっていくのなら永住権も与えるべきとのこと。

ちなみに、介護保険というのをご存知でしょうか。

ろぐすけも最近知ったのですが、40歳になったら支払わなければならない公的な保険だそうです。

保険料は以下の計算で求められます。
標準報酬月額×介護保険料率=介護保険

標準報酬月額とは、毎月の総支給額(税金引かれる前)を切りの良い数字に丸めた月額給料のことです。

例えば、210,500円とかなら22万円。

235,000円なら24万円といった具合に。

介護保険料率はややこしくて、所属している医療保険会社とお給料によって違うそうです。

ろぐすけは関東百貨店健康組合に所属しており、24等級くらいです。

そうすると、介護保険料は5100円。

これを会社と折半するので、ログすけ負担は2550円ほど。

なるほど、こうやって計算するのね。

勉強になりました。



<学力低下の危機>
国力を上げるためには教育は欠かせません。

おそらく、日本の問題の中で一番優先度が高いんじゃないですかね。

ですが、教育に対する支出はGDP比で見るとわずか3.4%。

OECDっていう調査だと28ヶ国中で最下位とありました。

日本のGDPは2009年で約530兆円ですから、18兆円ぐらいしかかけてないのはけしからん!ということみたいです。

「教育は国家百年の計」と言われてるように、長期視点による計画が必要ということです。

思いつきとかだめで、日本という国のあるべき姿を描き、それに向けて改革を進めていくことが必要なのだそうです。

そこで参考になるのが、教育大大国フィンランドさんです。

フィンランドさんは、3年に一度のPISAという勉強オリンピックで毎年世界のトップに立っているそうです。

そんなフィンランドさんはどうしてそんなに勉強できるのでしょうか。

それは現場を信頼し、優秀な教師を育て、授業についていけない子供を出さないからだそうです。

日本とフィンランドの比較はこんな感じ。

授業時間
日本 > フィンランドさん

教育方針の立案
日本『教育現場に立ったことのない文部科学省の役人が中心』

フィンランドさん『現場を信頼して全て任せる』

教科書
日本『教科書検定により文部科学省が全チェックする』

フィンランドさん『出版社が独自に作成。教科書の選択は各学校あるいは個々の先生に一任』

教員資格
日本『高卒以上ならOK。合格したら一生もの』

フィンランドさん『大学院で修士号を取得が必要。合格後も実践的な研修を絶えず受ける』

転勤の有無
日本『普通にある。』

フィンランドさん『なし。定年まで同一校に勤務する。教師に逃げ道がないため真剣勝負デス』

1クラスの生徒の人数
日本『30人くらい。高校生の4人に1人は授業についていけない』

フィンランドさん『20人。授業についていけない子供がいたら速攻で補習授業を設ける』

教師の勤務評定
日本『厳しくチェックする!』

フィンランドさん『なし。教師にお任せ』

教師の役割
日本『授業はもちろん、クラブ活動の顧問、進路指導、進学先の相談があったりと、ふざくんな』

フィンランドさん『授業オンリー!!進路は本人と家庭の問題なので口出し無用』

もう日本はフィンランドさんのやり方全部パクッたればええねん、と思いました。



<郵政民営化のSTOP>
郵政民営化により競争化が激しくなりました。

その結果、サービスの向上や低価格化が期待できます。

しかし、合理化に伴い人口が少ない地域や、配送が難しい地域は後回しにされるかもしれません。

こういったデメリットがあるのですね。

郵政民営化は、段階的に民営化する方向で、今は過渡期です。

2017年にゆうちょ銀行やかんぽ生命保険などの株を全部放出することで完全民営化するのですね。

ですが、亀井静香ちゃんがこれにSTOPを掛けました。

ちょっと待てと。

ですから、民営化するか国営化にもどるのか、今かなり怪しいところなのだそうです。

ちなみに、日本と同じように郵政民営化した国にニュージーランドがあるそうです。

しかし、民営化後に郵便貯金の銀行が外国企業に買収され、合理化によりサービスが低下しました。

その結果、「キウイ銀行」という郵貯の光景の役割を果たす国営銀行か開設されたそうです。

はてはて、日本はどうなるのでしょうかね。



<地方分権のススメ>
日本は官僚主導の中央集権により経済発展しました。

公共事業をたくさんすることで、内需が拡大したのですね。

ですが、今は行き詰ってしまって他の方法を模索しているそうです。

それが地方分権。

ですが、官僚はそれを絶対にやりたくありません。

なぜなら、官僚の仕事や裁量で使えるお金が減るからです。

この官僚主導の中央集権を大阪の橋下府知事は、「ぼったくりバー」とか「詐欺集団」と例えています。

なぜかというと、国が決めた公共事業に地方が一定割合負担しなければならないからです。

地方は3分の1と維持費の45%を負担しないといけません。

でも、その負担金の内訳は全く公開しないから「ぼったくりバーだ」と憤慨しているのですね。

地方分権が進めば、役人の人数を減らすことができるそうです。

そうすると天下りも減り、ETCとか携帯電話が安くなるとありました。

ちなみに天下りが発生するのは役所のシステムに問題があるそうです。

役所ではたった一つの「事務次官」というポストを争って敗れた人は引退しなければならないという暗黙のルールがあるそうです。

これはかなりの確率で蹴落とされるわけですから、役人は保険を作っておく。

それが天下り先なのですね。

天下りに流れている税金は年間で12兆円とも言われているそうです。

この内、6.1兆円は削れると民主党は言ってました。



<食料自給率を上げる>
日本の食料自給率は41%だそうです。

そのため、これを上げる方法を考えないといけません。

自民党政権下では長らく「減反政策」という方法を取ってました。

減反政策とはその昔、米余りのころに(こんな時代があったのですね)立てた政策で、農家の人に米をあんまりつくらないでね、他の農作物をつくってね政策のことだそうです。

さらに米の価格を国が調整して安くならないように調整しているそうです。

もしこの減反政策を撤廃すると、たくさん米が作られて価格競争になります。

その結果、安く米を売らないいけなくなり農家が悲しい思いになる、というわけです。

信じられないのですが、自給率低いと言いながら米の生産量を意図的に抑えていたのですね。

しかし、この減反政策に転機が訪れます。

それが民主党による政権交代ですね。

民主党はこの減反政策は市場原理に反するのでけしからん!ということで、廃止する方向にしました。

ただし、廃止すると前述した価格低下の問題が出てしまいます。

地方の農家が悲しい思いをするわけですね。

そこで考えたのが「戸別所得補償制度」です。

これは、所得が減ったらその分一定のお金を国が補償しますよ、という制度です。

この制度はよくバラマキだ!と叩かれます。

しかし、これまでの減反政策もバラマキだからどっちもバラマキですって。

であれば、自給率が上がる方が宜しいので、池上さんは戸別所得補償に賛成ということでした。

なお、ヨーロッパもこの方法で食料自給率を上げることに成功したそうです。

実例があるわけですね。



<これで良いのか納税システム>
経済政策として所得税減税があります。

しかし、あれってピンときませんね。

手取りがちょっと増えたかな?程度です。

しかし、海の向こうのアメリカでは減税分の小切手が送られてくるそうです。

そうすると、これを何に使おうかな?と購買意欲が湧きます。

さらに取っておく人もあんまりいないでしょうから、すぐに利用に走ります。

このように、減税分をすぐに市場に返すので経済が回るわけです。

しかし、日本ではそういった減税が目に見えにくいです。

そこで池上さんは、サラリーマンも確定申告性にすべきだ!と提言してました。

確定申告性にすれば、手間が増えるけど「こんなにも税金を払っているのか」と重税感が湧きます。

これにより税金の無駄遣いに敏感になることで、税金の使い道について厳しい目を向けられるようになるはずです。



第7章:世界の中の新しい風を読む~私たちがなすべきこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

これからの日本について池上さんの思いが述べられています。

まず、小泉・竹中改革が残したものについて総括されていました。

郵政民営化→OK
不良債権処理→OK
人材派遣法の改正→NG

次に、政権交代で何が変わるのか説明されていました。

まぁ、官僚主体から政治家主体になりますよとか、公共事業を削減しますよ、とかそういった印象が書かれています。

しかし、本書で初めて知ったのは、温室効果ガス25%削減の条件についてです。

テレビなどでは温室効果ガスを1990年比で25%削減します、とか言われてました。

しかし、その内容には以下のような条件がついているのですね。

「世界の主要な国がすべて入って野心的な削減に取り組むことを前提に、日本としては2020年までに、90年比で25%削減を目指す」

つまり、「中国やインドが大胆な削減をすると言わないと、日本としてもできないよ」と言ってるわけです。

さらには、麻生内閣が打ち出した8%削減は日本だけの数字ですが、25%は排出権の取引や、発展途上国への植樹なども含めた25%削減なのですね。

なかなかうまい言い方だと思いました。



最後に、自民党と民主党の哲学の違いに付いて説明されていました。

民主党の哲学。
民主党は自立を理想としているそうです。

例えば、結婚しているからとか、奥さんが働いていないからといった家族の形態で税金の額が変わるのはおかしいということ。

結婚をするのもしないのも個人の自由だし、奥さんが働くのも家にいるのも自由です。

それで税金が違うのはどうして?という発想らしいです。


自民党の哲学。
一方、自民党は奥さんは働きに出ないで家にいるもの、養ってもらうもの、というそもそもの家族観があるので、配偶者控除は扶養控除などの税金制度が存在していたそうです。

こういった哲学の違いは認識しておいたほうが良いとありました。

子供についても同じです。

子供は、所得に関係なく同じ子供なので一律支給する。

お年寄りも社会で支える。

民主党は、子供や老人などの弱者は社会が支えるけど、そこまで。

それ以降は国民が決めたらいい、つまり市場にお任せする、ということなんだと思います。

これはアメリカ大統領のケネディの有名な言葉です。
「国が何かをしていくれるからではなく、国のために何ができるかを問え」

日本もこういったところに来たのではないでしょうか、という内容で最後締めくくられていました。

★★★

ここまで読んでくださった方、本当にお疲れ様でした。
そしてありがとうございました。

ここで紹介した内容は全てではなく、ほんの一部分ですから、是非本書を読んでいただくことをオススメ致します!

それでは、また。
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