[天才 ★★★★★] 日本のグランドデザイン(三橋 貴明著) - 読書の花道。

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日本のグランドデザイン -世界一の潜在経済力を富に変える4つのステップ日本のグランドデザイン -世界一の潜在経済力を富に変える4つのステップ
(2010/06/08)
三橋 貴明

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すごいぞ!三橋貴明


 日本を蘇らせるための方法がぎっしり、理論的に、実現可能な方法を書いた本。これまで何冊もの日本復興本を読んできましたが、ここまで凄い本は知りません。

 何が凄いかといいますと、データと現実性です。数字で根拠を示し、実現可能な方法で日本を復興しましょう、という流れで解説があり大納得の内容でした。これは、一般人が是非読むべきだと思いましたよ。池上先生なら何ていうかな。

 本書は、以下の4つのステップで解説されてます。

第一章:日本の繁栄を妨げるものを知れ
第二章:国家のグランドデザインを描け
第三章:文明フェーズを移行せよ
第四章:世界唯一の大衆知識社会を深化させよ

では、例によって各章を軽く紹介。

第一章:日本の繁栄を妨げるものを知れ


 それは、財務省とマスコミなのだそうです。

財務省が、国の借金(正確には日本政府の借金)が900兆円を超えた!

なので日本は破綻する!

内容を新聞とかメディアで発表する。

この流れが害悪なのだそうです。

 新聞各社は、財務省とは異なる見解を出すと財務省から情報がもらえなくなる可能性が出てきます。その結果、新聞の売り上げに影響するから逆らえないのだそうです。正義とは何かね。

<破綻の定義>
 自力でお金を返せなくなった時です。

 では、日本も900兆円の借金があるので、自力で返せませんね、破綻ですね。と思うかもしれません。しかし、過去を遡っても破綻した国は外国からお金を借りてる場合です。日本は99%円でお金を借りてます。銀行に。日本国民に。そのため、いざとなったら諭吉さんを大量に刷ればすぐ返せますね、破綻じゃありませんね。

<ハイパーインフレーションの定義>
「大量に諭吉さんを発行したらジンバブエみたいにハイパーインフレするのでは?」

 と思いますよね。では、ハイパーインフレーションの定義って何だろう。答えはインフレ率が1年間に1万3000%に達することなのだそうです。物価が131倍になるってことね。100円のジュースなら1万3100円。これがハイパーインフレーションの状態です。

 なるほど、では一体日本銀行がいくらのお金を刷ったらハイパーインフレーション状態になるのでしょうか。

 答えは1京円です。敬遠じゃないよ、京円だよ。日本国民みんなに無条件に1億円配るような金額です。1000兆円を返し終わってもおつりがくらぁ。

 ちょっとお金を刷ったからといってハイパーインフレーションになるわけじゃないってことです。

<日本の真の問題>
 それは、デフレギャップです。

 デフレギャップとは、供給(売るモノ)に対する需要(買うヒト)の差です。100円を100個売りたいのに、80個しか売れない。20個余る。この20個分がデフレギャップです。このデフレギャップが大きくて経済が低迷していることが、日本の問題なのだそうです。

第二章:国家のグランドデザインを描け


 それは、「物・サービスの生産と流通を滞らせないこと」です。

 これが、国家経済の最大の目標です。お金じゃないんです。モノなのです。食べる物なのです。これがないと本当に国家破綻です。なので、国家はここに注力する必要があるとありました。

<ムダの削減は逆効果>
 橋本政権、小泉政権前期で無駄の削減を行いました。その結果招いたのは成長率の落下です。マイナス成長にまで下がったそうな。ムダの削減は経済成長を下げると歴史が物語っています。

 ちなみに「ムダの削減」で財政健全化は不可能ということは、経済学のイロハの「イ」なのだそうです。それほどやってはいけない禁じ手の1つなのでしょう。しかし、小泉政権ではあの経済の天才・竹中平蔵がいたはずなのに、なぜそんなミスをしたのか謎です。

<世界帝国の定義>
 それは、「世界中の人々が憧れ、ライフスタイルを真似したくなる国」なのだそうです。今だと、アメリカですね。アメリカのマネはたくさんの国がやってます。もちろん日本もそうだす。

<三橋貴明が考える国家のグランドデザイン>
 こんな感じで紹介されてました。

◇ビジョン
 石油文明から電力文明へ、文明フェーズの移行
◇戦略
 将来の供給不足を解消するための投資支出により現在の需要不足を解消する。
◇目標
 財政出動を年間に50兆円、累計250兆円の追加経済対策を実施することで、5年後のGDPを650兆円に増加。同時に、政府負債対比率を現状より引き下げ、財政健全化を達成する。
 ストック重視からフロー重視へ転換することで、失業率・自殺率を1997年水準に引き下げ、平均給与は逆に引き上げる(※GDPが30%増えると共に、人口の急増の可能性は低いため、平均給与は普通に3割程度は増えるはずである)

 ちなみに、ストック重視とは貯蓄とかを重視するってことです。フロー重視とは、経済成長を重視するので、結果お給料も増えますよ、という事です。

第三章:文明フェーズを移行せよ


 この章が本作で一番の力作で、日本復興の道を示した方法が書いてありました。

<大都市化>
 まず、大都市化です。大都市化によりさまざまな恩恵が受けられるとありました。

 例えば医療サービスの提供です。多くの人が一箇所に集まっていれば、集中して医療サービスを提供できます。日本全国隅々にまで同等の高度な医療サービスを提供するなんてかなり厳しいです。であれば、人を集めてそこにサービスを提供すれば、効率的な運用が行えるとありました。

 また、大都市化により高齢者が徒歩でいろんなところに移動できるようになります。すると、歩くことで健康になる。結果、医療費削減、という副次的な効果もありますよ、と紹介。それから、高齢者により交通事故も削減できて良い。

 ちなみに、東京圏は3500万人と世界最大のメガロポリスと言われてます。他の国は、治安のせいで頭打ちにより2000万人台にも届かないそうです。なお、2位はニューヨーク圏で1904万人。

<雑然とした都市環境で殺人率が最低化となった理由>
 これは、雑然がキーワードです。

 東京とかの下町では街並みがかなり雑然としてます。見たことないけど。そのため、人の動線が安定しません。つまり予測しにくいということです。言い換えると「いつでもどこでも、人の目が光っている」ということです。すると犯罪者は人の目を気にして犯罪を起こせないとありました。

 ちなみに、パリなどの街並みはため息が出るほど美しいが、夜や休日には見事なまでに人通りが絶え、かなり怖いそうです。

<7000万人のリプレイス市場>
 ガソリン、ディーゼル車など7000万台を電気自動車に買い換えましょう、というお話。

 これだけで140兆円市場の出来上がりとありました。途方も無いお金が動きます。さらに、電気自動車って電子技術製品が多く使われているのですね。そのため、そういった企業がたくさん狙ってるとありました。

<その他の大日本復興計画>
 ・ITSの活用でインフラ整備の大投資とサービス大向上
 ・原子力発電の輸出でやっほい
 ・日本近海に眠るガス資源、メタンハイドレートで資源国の仲間入り
 ・世界第五位の農業大国の力を発揮して、付加価値を付けた農業の輸出


第四章:世界唯一の大衆知識社会を深化させよ


 本章ではこれまでのまとめです。

<ソ連に失敗談を聞いてみました>
 1920年代、ロシア革命で様々な社会実験が行われました。その一つに女性を家事や育児から「解放」し、子供を「国家」が育ているという「家族解体政策」がありました。

 「子供の教育費を出すのは、国家(ソ連式子ども手当)」というものです。さらに、食事なども共同の食堂で取るようになったそうです。これにより、ソ連の国中から「母親が子どもの食事の支度をする」という光景が消えてしまいました。
 
 その結果何が起きたかというと、親子関係の崩壊です。子供のほうが、自分を育てるのに「お金を出していない」「食事も作らない」両親を、まったく尊敬しなくなり、同時に感謝もしなくなってしまいました。親の愛情を知らないまま育った男の子が愚連隊化し、毎晩、国中で大勢の少女が輪姦される、地獄のような光景が出現したそうです。
 
 その後どうなったかというと、少子化が進みました。誰も子供を産みたがらなくなったのです。しかしそうすると国のお偉い方が困ります。なぜなら兵力が減るからです。ソ連は共産主義でしたから自分たちを守る軍隊を保有しています。この軍隊の兵力が少子化により減ってしまうのです。そこで、兵力をまた増やすために親子関係の修復する施策や離婚はダメよ、といった風潮を作り上げました。

<究極の少子化対策>
 それは、女性が産休から復帰する環境を整えること、とありました。

 日本では、20代後半から30代にかけ、一時的に労働力が落ち込みます。これは、結婚や出産が理由で一時的に労働市場を離れるからです。これは他国と比べても明らかで、アメリカやスウェーデンはこういった落ち込みがありません。であるならば、日本もこの落ち込みを無くせば労働力の低下を防げるのではなかろうか、というのが三橋氏の考えです。

 そのためには、子供を預ける環境が必要です。そこで、高齢者の人に託児サービスなどを支援してくれたら助かります、とありました。これにより、高齢者の労働力も復活し、さらに女性の労働が確保でき二つの問題を一挙に解決できるのでは~、という事です。

<新聞発行部数からみる日本人の勤勉さ>
 フランスを代表する新聞、ルモンド紙の発行部数は35万部。
 イギリスの保守系高級紙であるタイムズの発行部数は約70万部。
 アメリカの代表的なニューヨーク・タイムズの発行部数は103万部です。
 
 対して日本の大手紙の発行部数はと言うと
 
 読売新聞:1100万部
 朝日新聞: 802万部
 毎日新聞: 370万部
 日経新聞: 305万部
 産経新聞: 164万部
 
 桁が違いますな。
 
 平均的に知識水準が高い国民を作りあげたのは、この新聞のおかげのようです。
 
<なぜ「ONE PIECE」は初版300万部を記録したのか>
 単純に面白いから。これにつきます。当然ボキも持ってます。
 
 日本のコンテンツが面白いのは「宗教的タブー」が存在しないという側面もあるそうです。というのも、子供や「ケモノ」を大切にする社会があるじゃないですか、日本て。ポケモンの主人公は「少年とモンスター」のコンビですが、これはキリスト教の価値観からみるととんでもない設定なのだそうです。なぜなら、キリスト教では人間様は他の動物よりも上位に位置づけられているからです。そのため、動物と人間を台頭にコンビを組ませるという発想が宗教が強い人たちの中からは出てきません。
 
 さらに、「子どもが主人公」というのも、欧米キリスト教の価値観からすると「異様」なのだそうです。何でも、キリスト教の文化圏では、子供を連れて夜のレストランには入れないそうな。なぜなら、「子供は躾がなっていないため、まだ人間ではない。当然、人間が行く高級レストランに連れていくことはできない」という発想だからです。こうした考えをベースにしない、まさにゼロベースで発想できるから、日本のコンテンツは強い、とありました。

エピローグ


 本書の最後で、「ハレ晴レユカイ」を踊れますか?とありました。

 「ハレ晴レユカイ」とは「涼宮ハルヒの憂鬱」というアニメのエンディングテーマ曲です。アニメに登場するキャラが曲に合わせて踊るというものなのですが、これが世界で大流行した時があったそうです。

この動画はぜひとも見るべきですって。



★★★

本書の冒頭に掲げてあったサムエル・ウルマンの「青春の詩」が印象的でした。

 青春とは人生のある時期ではなく、心の持ち方をいう。薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな肢体ではなく、たくましい意思、ゆたかな想像力、もえる情熱をさす。青春とは人生の深い泉水の清新さをいう。
 青春とは怯懦を退ける勇気、安易を振り捨てる冒険心を意味する。ときには、二十歳の青年よりも六十歳の人に青春がある。年を重ねただけで人は老いはしない。理想を失うとき初めて老いる。



それでは、また。
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