[面白い ★★★☆☆]パラドックスの悪魔(池内了 著) - 読書の花道。

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パラドックスの悪魔パラドックスの悪魔
(2010/05/26)
池内 了、ワタナベ ケンイチ 他

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パラドックス = 矛盾。
そんな事例を数多く紹介した本です。

 まず最初に、本書を読む上での心構えをアドバイスをすると、深く考えずに読むということです。全てのパラドックスに真剣に考えると、すごく頭が痛くなることまちがいなし。なぜなら、矛盾だらけの事ですから。

 特に「物理学のパラドックス」「レトリックのパラドックス」はちょいと付いていけなかったぞい。

 軽い気持ちで読んだら、本書は凄く良い本だと思いました。

 少し読み足りない、と思わせるページ数。

 難しい表現を緩和しようとする、ゆるい絵とフルカラー。

 読みやすい文字の大きさ。

そもそもパラドックスって何?


 パラドックスとは矛盾してるんだけどその証明が難しいような事を指します。

 その歴史も古く、古代ギリシャの哲人が投げかけたことから始まりました。なんと2500年もの歴史があります。そんな昔からパラドックスを吟味していたんだね。

 代表的なパラドックスとして「アキレスと亀」があります。これは足の早いアキレスが前をノロノロ歩く亀を追い抜けない事になってしまう推論の事で、明らかに事実に反してますよね。

では、本書で紹介されたパラドックスをちょろっと紹介したいと思います。

古代ギリシャのパラドックス


・ギリシャ神話のアキレスが前を歩く亀に追いつけない、というパラドックス。
 アキレスが、前を歩く亀の位置に到着した時には亀はさらにその前に進んでいる。だからアキレスは亀に追いつけないという事だそうです。

・授業料を支払うかどうかパラドックス
 プロタゴラスのパラドックスっていう名で紹介されてます。
 ある法律を勉強する生徒が先生に「授業料は最初の訴訟で勝ったら払う」と約束しました。しかしその生徒はいつまでたっても訴訟しません。シビレを切らした先生は生徒を訴えました。

すると生徒はこう言ったのです。

「これは私にとって最初の訴訟だ。勝てば判決によって授業料を払わなくて良いという事。負ければ、最初の訴訟に負けたことで、やはり授業料を払わなくてよくなる。だから、どちらに倒れても支払わない。」


これに対して先生はこう言いました。

「もし生徒がこの訴訟に負ければ、判決により授業料を払わなければならない。もし勝てば、最初の訴訟に勝ったことになるのだから、約束通り授業料を払わなければならない。だから、どちらに倒れても支払わなければならない。」



・体を宿屋のベットに合わせるパラドックス
 ある宿屋のご主人は、宿泊客の体を宿屋のベットの大きさに合わせるように無茶なことをしたそうです。

 ベットより体の大きい人は、足を切る。
 ベットより体の小さい人は、体を伸ばすために叩いたり引っ張ったりした。

・ウソつきのパラドックス
 クレタ島出身のエピメニデスがこう言いました。
「すべてのクレタ人は嘘つきである。」

エピメニデスが嘘を言った場合。
すべてのクレタ人は嘘つきではない。つまり、エピメニデスは正直。

エピメニデスが正直な場合。
「すべてのクレタ人は嘘つきである。」というのは嘘になる。つまり、エピメニデスはウソつき。

いずれにせよ、ウソつきになるというパラドックス。


レトリックのパラドックス


・60人でやれば怖くないパラドックス
 一人で仕事をやるより60人でやれば60倍早く出来る。
 ↓
 一人でやると穴を1つ掘るのに60秒の時間がかかる。
 ↓
 60人で穴を掘れば1秒で可能。

・おせっかいのパラドックス
 19世紀の青年が6世紀へタイムスリップ。19世紀の科学を駆使して6世紀の英雄になる。しかし、科学によって成果を出したモノが破壊されて最終的に青年がタイムスリップするよりも悪い状況になった、というパラドックス。

・子供のパラドックス
 アイルランドの人口過剰による貧窮状況と政府の無策ぶりを告発するためのパラドックス。
 1年間に12万人の貧民から子どもが生まれる。その子どもを食料にすれば人口増も抑制できるし、貧しいものにもお金が入るから合理的な案だよね、というブラックたっぷりな提案。

・チャップリンのパラドックス
 チャップリン演じる殺人者がこう言いました。
「戦争で何百人も殺した英雄に比べれば、私など殺人のアマチュアにすぎない」


物理学のパラドックス


・永久機関のパラドックス
 永久機関とは、エネルギー無しで永久に動き続ける機械やモノの事です。しかし、これは存在しないよ、というパラドックスです。

・生成と破壊のパラドックス
 エントロピーの法則があります。エントロピーの法則とは、エネルギーは劣化して消える方向に進む、という法則の事です。いわば、自然界は破壊の方向に向かうと宣言しているそうです。
 しかし、宇宙においてさ様々な天体が生まれたり、生物は複雑なものへと進化しました。自然はエントロピーの法則に逆らって構造生成の道を歩んでいるように見える。これ、パラドックスちゃうん?とういお話。

・神と悪魔のパラドックス
 理解できませんでした・・・。

・昔を今にするパラドックス
 過去に遡るタイムマシンは無理ですよ、というパラドックスです。

生命世界のパラドックス


・毒と薬のパラドックス
 毒が薬になったり、薬が毒になったりするというパラドックスです。

・生と死のパラドックス
 がん細胞はパラドックスだよね、というお話です。細胞は生存時間が決まってます。ある時間が来たら細胞は自殺するようにプログラムされているのです。しかし、がん細胞はこの自殺のプログラムが無効化されてます。

 (がん)細胞にとってみては、「生きるってスバラシイ!」って事でしょう。しかし、人間様にするとそのがん細胞のせいでがん細胞が増え続け、終いには死に至るという事になります。

・雄と雌のパラドックス
 強いて言うと、カマキリでしょうか。カマキリはメスと交尾した後メスに食べられます。どないやねん、というパラドックス。

現代社会のパラドックス


・便利になれば多忙になるというパラドックス
 そのままですね。便利になれば、余暇が増えます。しかしその余暇もさらに他の作業時間にあてられるので、結局暇にならないというパラドックスです。

・成長路線のパラドックス
 このまま進めば環境破壊、必至なのに資本主義のために止まれない、というパラドックスです。

・核抑止論のパラドックス
 敵の核を抑止するために核を持つ、というパラドックス。東西冷戦時代は人類を3回は滅亡出来るほどの核を保有していたそうです。キューバ危機は本当にやばかったな。どちらかが一発撃てばそれで地球終了のお知らせですからね。ろぐすけも生まれてませんでした。怖い怖い。

・時間スケールのパラドックス
 今良いけど、将来ダメ、というパラドックス。例えば、共有の草地があったとしましょう。そこに羊を放つとあっというまに草は枯れます。なので、目先の利益で動くと後で大変ですよ、というお話。

★★★

 こんなにもの数のパラドックスを読んだのは初めてです。頭がすごく疲れました。寝る前は眠れなくなるから読まないほうが良いですね。朝は、頭が疲れるのでやはり読まないほうが良いですね、というパラドックスです。

 お後がよろしいようで。

 それでは、また。
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