ネット証券会社であるマネックス証券 代表取締役社長の内藤忍さんの本です。
スゴク読みやすいです!! パッと見、投資のお勉強本のように見えます。しかし、内容は小説仕立て。
主人公である30歳の”ボク”。独身で彼女いません。貯金も50万くらい。どこにでもいそうな青年です。
このボクが、投資と出会い、投機で大失敗し、身の丈に合った投資を模索していくという成長ストーリーとなっています。
オモシロイと思ったのは、”ボク”がよくある疑問を持ったり、カベにぶち当たったりするところ。
・投資と聞いて、投機をやったり。 ・インデックス投信の運用利回りがなぜ7%で計算するのかということに疑問を持ったり投資と投機の違いについて
投資と投機の違いに付いてご存知でしょうか?ボキは、今回初めて知りました。
投機=人を出し抜いて利益を儲ける。
投資=成長により利益を儲ける。
投機は、安いところで買って、高く売る。これを繰り返すことで利益をあげようとする事です。
なぜ人を出し抜くかというと、ゼロサムゲームだからです。誰かが得をすれば誰かが損をする。1000円で買った株を1100円で売ると、誰かが100円損をして誰かが100円得します。しかし全体で見るとゼロ。そのため、損をする人と得をするひとで成り立っているのが投機です。
投資は、どこかの会社の株を買うとしましょう。その会社が利益を上げ株価が上がります。そして投資家全員に株主配当が当たります。この場合、会社も株主もみんなウマー!!です。もちろん、会社の株価が下がったり、倒産したら株は紙くずとなりますが、出し抜くとは違いますよね。
こう書くとなんか投機が悪いように見えますが、投機のおかげで市場が活発に動いているので無くてはならない存在のようです。結局、自分がどちらに向いているか、という事です。
インデックス投信の運用利回りがなぜ7%で計算するのかということ
この7%というのは金利のことです。
現在の定期預金は0.1%にも見たないのに、そんなうまい話があるわけない!ウマイ話には裏がある。地獄に落ちろ!そう思うかもしれません。
もちろん年率7%を保証するとか、短期間に、とかそういう事ではありません。
10年という長い期間で見たらのおはなしです。かなり長期計画ですね。しかしこれは、誰でも調べれば分かります。事実です。
そうは言っても、投資ってことは金融や経済に詳しくないとダメなんでしょ?毎日、株価をにらめっこしないといけないでしょ?
いいえ、全くの不要です。ろぐすけも、見よう見まねでやっているだけですから。
準備には面倒くさい手続きが色々ありますが、そういったことは本書に全部書いてあります。
しかし、そういったノウハウよりももっと重要なことがあります。
それは
”ガマン”です。
利用するのは、インデックスの投資信託ですが(詳しくは本書に書いてあります)毎月定期的にお金を積み立てるのですね。
最初の頃は、お金の動きが気になり毎日チェックすることになるかと思います。その時、たまたま元本を割れていたら血の気が引いて撤退したいと思うかもしれません。
が、そこを”ガマン”するのです。
ここを乗り切れば、誰もが成功者です。おめでとうございます。
FXとは
本作では序盤で主人公が失敗するところから始まります。
主人公の”ボク”は、あるバーで紳士から投資を教えてもらいます。いっちょやってみようか、と思って手を出したのはFXです。
FXイマイチわからないのですけど、どうも為替取引(円←→外国通貨)の上限を利用して利益を儲けるという事らしいです。それなら普通の外資預金とか銀行でドルを買うとかと同じかな、と思ったのですが、どうもそうじゃないみたい。
FXのすごいところは、レバレッジっていう界王拳を使うことができることです。例えば、豪ドルを1万円で買います。これを界王拳10倍のレバレッジをかけることで10万円として豪ドルを持っている事になるのですって。そのため、円安になれば10倍の利益がもらえますと。さらに、金利も10倍になるらしく、毎日金利の利益が入るそうな。
しかし、当然「ハイリターン」には「ハイリスク」が付きまといます。レバレッジ10倍にすると、リスクも10倍になります。円高や金利が下がると10倍アタックが待ち受けているというのです。
話を戻すと、このボクはまずこのFXに手を出すのですね。最初は順調にちょっとずつ利益を上げていたのですが、その内欲が出てきました。もっと欲しいですと。そこで、身の丈以上のリスクを取ったレバレッジを掛け、あっというまに元本が5分の1になりました。
このように、FXはちょっと間違えると痛い目にあいますよ、という例として紹介されてました。
★★★
こういう、投資信託マンセー本を読むと、少しだけ勇気が湧いてきます。
あぁ、投資信託してもいいんだ。生きてていいんだ、ってね。なんちて。
それでは、また。
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