- 読書の花道。

- 読書の花道。

読書の花道。 ホーム » 

スポンサーサイト はてなブックマークに追加

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[秀才 ★★★★☆]人付き合いを科学する。(「あまり人とかかわりたくない」人のための心理学) はてなブックマークに追加

「あまり人とかかわりたくない」人のための心理学「あまり人とかかわりたくない」人のための心理学
(2009/10/10)
齊藤 勇

商品詳細を見る


 これぞ心理学という本です。人の本質を付いた非常に良書でした。
 例えば、内向的な人の典型である「変化を恐れる」という事について。

 普通の心理学系の本のだったら、

「変化したほうが良いですよ。なぜなら、変化するとこういうメリットがありましてですね…。もし変化しないと、こんなデメリットがありましてですね・・・」


という、合理的な話に終始するかと思います。いや、これろぐすけの感想ね。

 しかし、こちらの本は違います。人間の本質をついています。

”人間は非常に保守的な動物である。
というよりも、一般的に動物は大人になればほとんど保守的になるだろう。そうでないと片っ端からリスクを冒して住処を変えたり、生活習慣を変えたりしてしまう。(中略)
心理学の世界でも、人間の保守的傾向は、さまざまな事例が知られている。たとえば、コンサートのチケットなどをもらったとき、「それをいくらで売りますか?」といわれても、2倍とか3倍という値段をつけられない限り手放さない。
どうしてかといえば、「高値で売ることで、より高価なものを手に入れる」ということより、「今持っているもので満たされている満足感を失うこと」を基本的に人は嫌うのである。「新しいものを得る喜び」より、「いままであるものを失う喪失感」が優先されるわけだ。
(中略)
重要なことは、どうすればその保守的になる心理を乗り越えることができるかだ。そうでないと、損をするのは自分だ。
そのために何をするかといえば、リスクを減らしてしまえばいいのである。
(中略)
要するに人間関係も、「嫌だったらやめればいいじゃないか」くらいの気持ちで広げていけばいいのである。覚悟を決めて、決死の覚悟で自分を変えようとするから、挫折して元に戻る。
そうではなく、「ちょっと自分は変わったかな」「落ち込んだけど前よりもよくなったかな」と少しずつの進歩を確認しながら、自分を成長させていけばいいのではないか。”



 つまり、保守的な考えは非常に人間らしいと言える行動なのです。ここまで納得させられる説明があったから、こちらの本は良書だなぁーと思ったのです。

こういう人にこの本をオススメしたい!


・人と話すのが、どうしても苦手だという人。
・人付き合いが面倒くさいという人。
・リアルで話すより、ネットのほうが話しやすいという人。
・本当の自分を、誰も分かってくれない!という人。
・ノリの軽いヤツなんて好きになれません、という人。
・世間から見たら、私って「引きこもり」!という人。
・それでも人の目が気になってしまう。

ろぐすけに当てはまるのはこれだ!!


人付き合いが面倒くさいという人
 人は社会的動物であり、孤独に耐えることはできません。これは生物学的に見た人間と動物の特徴なのだそうです。マズローの5段階欲求では、人付き合いを3段目の「親和欲求」に定義しています。親和欲求とは、生理的欲求(1段目)が満たされ、安全欲求(2段目)が満たされれば、所属・愛が必要となるという欲求のことです。
 「人付き合いが面倒くさい」という人は、この親和欲求が無くとも生きていけるかというと、決してそうではないそうです。代替えしているに過ぎないのです。

 「人付き合いを避けている人」のデータを見ると、その多くが親と同居しているそうです。親との付き合いで「親和欲求」を満たしているそうです。
 親と同居していない人は、ネットやサークル、コミュニティなどに依存しているそうです。
 また、会社内の人間関係についても親和欲求を満たす代替え手段になるそうです。

 しかし、こうした人付き合いは不変ではありません。ですから、そうした関係が消滅してしまったとき、真の孤立状態になり心身を病んでいく可能性があるそうです。
 じゃぁどうするかというと、やっぱり少しずつココロを開いていくしかありませんと。人は孤立でいられない以上、親和欲求を満たすように努力する必要があります。
 といっても、いきなり人付き合いを活発に行動するのではなくて、少しずつココロを開けば良いとのこと。手始めに、近づいてきた人に応える。まずはそこから出発しましょうと有りました。

本当の自分を、誰も分かってくれない!という人。
 誰も分かってくれないという人。そういう人は100%相手をわかろうとしていないと思います。
 「あなたが先に努力して私に近づき、努力して理解してくれたなら、私はあなたを分かってあげても良い」という、傲慢な考えを持っていないでしょうか。

 心理学の世界には、「自己開示と好意は比例する」という法則があるそうです。この法則に鼻血が出るほど、驚愕しました。次の実験を見てください。

 空港にて不特定多数の人に「ペンの筆圧を測るから文章を書いて」とお願いしました。次に、例文としてこんなことを書いてください、ということでA,B,Cの3パターンを例文として書いてみせました。すると、その後のアンケートに参加してくれた人の文章はどのような結果になったでしょうか。

例文A「私は○○です。大学生です。研究課題のために鉛筆のサンプルを集めているところです。もうしばらくここで頑張ってから、それで今日はおしまいにしようとしています。」

例文B「私は○○です。大学生です。最近になって、自分の対人関係について考えるようになりました。この数年間でたくさんの友人ができましたが、今でもときどき孤独感を感じることがあります」

例文C「私は○○です。大学生です。最近、本当の自分に付いて考えることがよくあります。よく適応しているとは思っていますが、性的にうまくやっていけるかどうか、ときどき疑問を持つことがあります。」

 自己開示のレベルが低親密度、中親密度、高親密度の3段階に分けたわけですね。

 このアンケートの結果分かったのは、「自己開示の親密度が高ければ、相手の自己開示も高くなる」という事でした。

ノリの軽いヤツなんて好きになれません、という人。
 会社でうまくやっているヤツを好きになれない理由は結局「そういう人の存在によって、自分が不利益を被っている」という心理が働いているからだそうです。

 うまくやっている人は、自分と同じ事をしているはず。でも、周りからの評価が違う。相対的に、自分の評価が悪くなりそう。だからあいつは好かん!という事になるそうです。

 知らず知らずに私たちは誰かを「嫌い」になるそうです。例えば、あなたが仕事をに遅刻するとします。それにはいろいろな理由があるでしょう。
 では、誰か他の人が遅刻したとするとどうでしょう。あの人はズボラな人だな、とか、いいかげんな人、やる気がないのかなぁ、と思ったりします。つまり、その人の人間性や性格のせいにする傾向にあるという事です。
 これは心理学的に、「原因の帰属」という傾向の一つだそうです。
 自分の問題は「状況」や「環境」のせいにして、他社の問題は「人間性」や「性格」にあてる。これは、自分自身をかばうということと、人間の視点と意識のつくり方に原因があるとされています。
 これを裏付ける実験も紹介されていましたが、長くて分かりにくいので割愛。

衝撃的な事実をお知らせしましょう。
 それは、「嫌いになった人間」を「好き」になるのはほぼムリ!!
 ということです。

 よく「イヤなヤツでも、相手をよく知れば、やがて好きになれるようになる」とか「ポジティブに相手のいいところを見れば、だんだん好意も増してくる」とは言われます。対処方法としては間違っていないけど、それでも「嫌い」な人を「好き」になるケースは、非常に稀なのだそうです。

 じゃぁどうすれば良いかといいますと、最初から「嫌い」にならないようにする、これがいちばん理想的な方法だそうです。

心理学では一般に感情の好悪を決める要因は、次の五つに分類されるとか。

(1)相手要因
→相手の性格とか外見とか
(2)自己要因
→自分のせ書く、状況、興奮度とか。
(3)相互的要因
→二人の間の態度、好み、性格とかが一致してるかどうかとか
(4)相互作用要因
→接触とかお金くれたりとか、そういう作用の結果や反応としてtか
(5)環境的要因
→物理的、地理的環境が同じかどうか。



 本当に相手を嫌いになる前であれば、いくらでも感情をコントロールできますので、嫌いになる前に自問しましょう。そうすれば、嫌いになる前に原因を取りのぞけて、嫌いになることもなくなるのだそうです。

いやしかし、もうすでに嫌いな人がいるのですけど・・・。

その場合、もう好きになれないからビジネスとして大人の関係を維持しましょう、とありました。

・ビジネスライクに考え、感情をはさまないようにする
・好きになろうとムリしないで、相手を「仕事を一緒にする仲間」と考えること
・目標に向かって淡々と議論し、仕事を進めること



 あと、大抵「自分は相手が嫌い」というとき、相手側からも嫌われています。これを忘れないようにしましょう。
 なぜ、相手に自分が嫌っていることが知られるのかというと、表情が関係するそうです。

 ある実験で「好き・嫌い」の心理に対して、顔の筋肉がハッキリと反応して動くことが分かっています。こうした表情を相手に無意識のうちに感じ取られ、「あぁ、こいつオレのこと嫌いなんだ。」と思われ、接触機会が減り、嫌い同士が生まれるのだそうです。こうした事をキモに命じておきましょう。

世間から見たら、私って「引きこもり」!という人。
 「趣味がない」という悩みを持っている人はいますでしょうか。もしそう考えている人にこそ読んで欲しいことがあります。

 そもそも、「趣味がない」という人は心理学的に問題なのでしょうか?
 一昔前の「企業戦士」と呼ばれたころのサラリーマンを考えて欲しいです。夜は残業で遅くなり、土曜も働き、日曜は疲れてぐったりしている。趣味といえば、たまにゴルフなどもするが、ほとんどは仕事上の付き合い。
 それが日常でした。誰も「自分はおかしい」なんて、思ってはいなかったはずです。

 ところが、最近は会社から残業が少なくなり「プライベート・ライフを楽しもう」という風潮が出てきました。メディアから男性も女性も”遊んでいる人”が格好よく取り上げられます。
(中略)
けれども、「みんながそうしているから」と言われれば、人はしだいに焦ってきます。ついつい、「みんなと違う自分」がおかしいように感じます。
これを「集団圧力」というそうです。

 アッシュという心理学者の実験では、5人のサクラと一人の実験者に問題を出しました。5人のサクラが順番に質問に答え、最後に実験者が答えるのです。この実験では、わざと間違った回答を5人のサクラが言った場合、実験者はどのような行動をするのか、というのが目的でした。

 すると、実験者の75%がサクラに合わせて、間違った回答をしたそうです。「正しいものじゃない」と感じながらも、自分だけが浮かないように同調の心理が働いたそうです。こうした傾向を「自己防衛的同調行動」と呼ぶそうです。

 休日は一人でゆっくりしていたい。でも、外に出なければ、なんかおかしいヤツだと思われる気がする。これは世間で「休日は遊んで過ごすのが当たり前」「趣味のない人間は変だ」という集団圧力がかかっているからです。
だから、ムリをして外に出る。けれども内向的な性格があるから、ストレスがかかってしまう。そうして再び家にこもる。でも自分はおかしいと感じる。こんなことを繰り返すと本当に心が病みそうです。

 家に一人でいたいなら、そうしていればいいのです。本を読むのも「趣味」だし、テレビを観るのだって趣味です。休むことも人間には大切なことです。
(中略)
 もともと人間は、何もしないではいられない動物です。仕事や遊び、出会いも何日もなければ逆にしたくなります。これが人間なのだそうです。
 逆に言うと、「何かをしたい」と思うまではムリに行動する必要なないです。行動してもうまくいかないと傷つくだけです。逆効果です。


★★★

 口論とか喧嘩っ早い人ほど、人付き合いが上手だと思いました。逆に、内向的で嫌なことを自己処理する人ほど人付き合いが苦手かと。

 前者は、口論や議論を通じて相手の嫌なところを等身大で受け止めれます。
 しかし後者の場合、いくらでも相手の嫌なところを増長できます。なんせ、相手の気持ちが本当は何に対して怒っているのか分からないからです。その結果、心の中で相手との押し問答をシミュレーションし、さらに腹立つ。この連鎖で、相手への嫌な気持ちが行くところまで増長してしまうのではないかと思いました。

それでは、また。
関連記事